犬の介護が必要になったときに生じる様々な問題の対処方法


悲しいことですが、犬の成長は人間の5-7倍といわれています。シニアになったときは慌てることなく対処しなければなりません。
犬も7歳を過ぎると加齢による症状が出てきます。そのときに生じる様々な問題の対処方法や情報をご紹介しています。愛犬がシニアになったばかりの飼い主様のお役に立てれば幸いです。

※ 犬の年齢を人間に換算した場合の計算方法
1歳から10歳までは→年齢×5+15
11歳から20歳までは→年齢×4+25

シニア犬の定義→大型犬は7歳、小型犬は8歳からと考えましょう

シニア犬の加齢や病気による様々な兆候

病気やシニア化の特徴を集めてみました

目 ▼視力低下がある時は病気や加齢を疑いましょう
  1. 白目が黄色くなる
  2. 痒いのか目をこする
  3. 目の色が濁ったり白色化する
  4. 目やにが多くなる
  5. 動くものに反応がなく目で追わなくなる
  6. 家具や壁など障害物に頻繁にぶつかるようになった

老犬に多い病気は白内障・核硬化症・色素性角膜炎・緑内障・肝機能障害など
また、アレルギーや内臓疾患の可能性もあり動物病院で診察を受けましょう。

耳 ▼聴力低下がある時は病気や加齢を疑いましょう
  1. 以前ほど吠えなくなった
  2. 以前は反応しなかった音に敏感になり怖がる
  3. 耳の内側に炎症がみられる
  4. 頻繁に耳を気にして首を振る
  5. 飼い主が呼んでも反応しない
  6. または音に対して以前より敏感に反応するようになった

老犬の場合は加齢の影響で慢性外耳炎から聴覚障害を起こしやすい
また、耳の異臭や炎症は早めに診察を受けましょう。

鼻 ▼くしゃみや鼻水がとまらない時は病気や加齢を疑いましょう
  1. 血の混ざった鼻水が出る
  2. 鼻水が鼻の片側だけ出ている
  3. いつもの食器の場所がわからなくなる
  4. 飼い主や家族が近づいても気がつかない
  5. くしゃみや鼻水がいつまでも止まらない
  6. 鼻を頻繁に気にしている様子が見られる

老犬の機能低下は目・耳・鼻の順序でやってきます。
免疫力の低下が原因で、鼻炎から呼吸困難になることもあり早めの受診が必要です。

呼吸 ▼呼吸に異常がある時は病気や加齢を疑いましょう
  1. イビキをかく
  2. 咳をする
  3. 季節の変わり目に咳をする
  4. 喘いで苦しそう
  5. 運動すると乾いた咳をする
  6. 高熱を伴った異常な咳がでる

呼吸に異常があるときは呼吸器系や循環器系の病気の可能性があり
高熱を伴う場合は感染症の疑いもあるので動物病院で診察を受けましょう。
特に肥満症の犬や小型犬は気管虚脱になりやすいので注意が必要です。

歯・口 ▼常によだれが多い・口臭・口内出血がある時は病気を疑いましょう
  1. 歯ぐきに爛れが見える
  2. 口臭がすごい
  3. 歯ぐきから出血している
  4. 歯が抜ける
  5. 以前よりよだれが多くなった
  6. 食事がやりにくそうにみえる

歯肉炎は進行を遅らせることが出来るが歯周病は完治できない。
歯周病を放置すると抜歯しなければならなくなるので早期受診が大事です。

消化器官 ▼以前より下痢や嘔吐が多い時は病気や加齢を疑いましょう
  1. 食べづらそうに食事する
  2. よだれの量が以前より多い
  3. 食欲が低下している
  4. 下血している
  5. 下痢や便秘の症状がでている
  6. 食事の後に嘔吐を繰り返す

加齢により消化機能が低下するが悪性腫瘍の場合でも下痢や嘔吐の症状がある。
その他、消化器系疾患で胃捻転や食堂炎の可能性もあり早期受診が大事です。

歩行 ▼歩行に異常がある時は関節の病気や痴呆を疑いましょう
  1. とぼとぼ歩く
  2. 動きがかんまん
  3. 同じ場所をグルグルとまわる
  4. 足を引きずり出す
  5. 立ち上がれなくなる
  6. 一定方向にだけ歩く

関節炎は関節を触ると痛がる、または骨の異常や炎症があるときは可能性があるので
動物病院で診察を受けましょう。骨が細い老犬は特に注意が必要です。

   
毛・皮膚 ▼抜け毛・イボ・おでき・フケ・脂肪のかたまりができる
  1. イボ・脂肪の塊ができる
  2. 皮膚がたるみ張りや弾力がなく顔つきも変化してくる
  3. フケや換毛期以外でも抜け毛が多くなる
  4. 体毛の艶が減り白っぽくなる
  5. 皮膚が痒いのか舐めてばかりいる
  6. 肉球や鼻がひび割れを起こす

局所的な抜け毛。左右対称の脱毛やかゆみのある脱毛があるときは
皮膚炎、甲状腺機能低下症の可能性があるので動物病院で診察を受けましょう。。

生殖器 ▼去勢・避妊手術を受けないと加齢とともに病気になりやすい
  1. 乳頭から分泌物が出てくる
  2. 乳房近辺にしこりがある
  3. 乳頭付近をなめだした
  4. おなか・外陰部が爛れる
  5. 以前より水を飲む量が増えた
  6. 便が出にくい、またはオスの尿の勢いが減少したりメスでは増量した

オスは前立腺異常が多く、メスは乳腺腫瘍が多くなる可能性があり
妊娠・出産経験のないメス犬は子宮蓄膿症や乳腺炎の疑いもあります。

泌尿器 ▼加齢による痴呆等神経系の異常や泌尿器系の病気を疑う
  1. 残尿感があるようなしぐさをする
  2. 尿はでないのに排尿のポーズをする
  3. 1回の排尿量が異様に少ない
  4. 尿の臭いや色が以前と違い異常だ
  5. 全体の排尿の量が極端に多かったり少なかったりする
  6. トイレ以外での失禁や排尿

加齢による自然現象の可能性はあるが病気の可能性もあり注意が必要です。
病気としては膀胱炎や結石、糖尿病・慢性腎不全のサインかもしれません。

不可解な行動 ▼痴呆のような意味不明な行動変化は病気も疑う
  1. 下痢もなく食事も問題ないのにやせてくる
  2. 夜中に遠吠えを続ける又は同じ所をグルグルと円を描いて歩く
  3. 寂しいのか甘えた行動をする
  4. 反抗や破壊の行動が頻繁に起こる
  5. 歩き回り狭いところに入ると出られなくなる
  6. 名前を呼んでも反応しなくなる

反抗的な行動は体の痛みや異常など病気の可能性もあり注意が必要です。
痴呆症の発症率は1.4%程度と低く、素人判断は困難ですので専門医に受診しましょう。


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  愛犬の最期を見送る

高齢犬が病気になった場合いろいろな問題に直面します。 たとえばがんになった場合手術をするかどうか、です。手術は体の弱った高齢犬にはかなりの負担でそれでも手術を望むかどうかは飼い主の決断にかかります。 病気になったら次のことを獣医に確認しましょう。 ・イヌはどのくらい苦痛をかんじているか ・症状はかいぜんすることがあるのかどうか ・このままでどのくらいの余命があるのか ・どこまでの介護をしなければならないか ・病院代、薬代、介護代などどれくらいの費用がかかるのか きちんと愛犬の状態をしっておきましょう。そのうえで何ができるか何が愛犬にとって幸せかを考えます。 安楽死という選択もありえます。 しかし、これは人によって考え方も違いますし、単に「良い、悪い」という問題ではありません。 苦しみながらもともに病気と闘い寿命をまっとうするという選択、苦しみから解放してあげ、寿命を断つという選択もあります。どのような選択にするか慎重に考えてください。